こちらのブログは、主に看護学生さんや新人看護師さん向けの情報配信をしておりますので
見て下さっている方にも学生さんは多いと思うのですが、
定期テストや実習等でアルバイトできる時間が限られる中
「自宅で簡単にできる副業をしてみたい!」と考えられる方も居ると思います。
そこで今回も絶対に関わるべきではない副業についてお話しようと思います。
代理購入案件では、高額な金銭的被害も発生しています。
↓こちらで、メールアドレスを貸す副業の事についてお話しましたが、
今回は更に危ない副業についての記事です。
代理購入案件とは?
まず、表題に挙がっている『代理購入案件』について詳しく知らないという方も居ると思いますので
簡単にまとめますね。
※案件提供者を「運営」、案件参加者を「参加者」とします。
※以下の手順は、代理購入案件の実践を勧めるものではありません。
①運営は参加者にAmazon・ヤフオク・メルカリ等で
任天堂SwitchやPS5、Apple製品など人気の商品を購入するように指示。
・この時の決済に使用するのは運営から提示されたカードである。
②参加者の元に購入した商品が届く。
③参加者は運営から指定された住所に商品を発送。
④参加者には報酬として5,000円、更に紹介者には10,000円が支払われる
というものです。
本当に大丈夫なのかと疑ってかかる参加者のために、次のようなQ&Aまで用意されていました。
一見、とても条件の良い副業のように見えますが・・・何が問題なんですか?
代理購入案件、何が問題なのか?
こちらの代理購入案件の件で、埼玉県警察本部サイバー犯罪対策課の公式Twitterでも注意喚起されています。
以下、現在挙がっている主な問題点を詳しく箇条書きにしていきます。
・参加者・紹介者に報酬が支払われていない。
・運営から指示されたクレジットカードの元の所有者が不正利用を訴え、チャージバックが発生している。
※チャージバックとは、カードの所有者が不正利用などで支払いに同意しない場合に、カード会社が決済の取り消しを行うこと。
・不正利用で決済できなかった分の商品代金が、参加者に請求されている。
※参加者が過去に登録していたクレジットカードで勝手に引き落としになっています。
※カード情報を登録していない方には請求先住所(登録住所)のほうに請求が行きます。
・指示されたカードを利用した各サイト(Amazon、メルカリ、ヤフオク)では軒並み、利用制限や強制退会させられている。
参加者さんのほうに商品代金が請求されている状況なんですか・・・!?
中には数十万円の請求が来ている人も居るの。報酬以前にそこが問題になってる。
巧妙な手口を使ってきますね…これでは詐欺だとは気づかないかもしれない・・・
更に、代理購入案件に参加したAmazon、メルカリ、ヤフオクのアカウントも軒並み利用制限になってる。
参加者に商品を購入(決済)させ、発送させてからチャージバックが発生するまでには時間差があるため、
チャージバックが発生して購入者に商品代金が請求され始める頃には
運営は行方をくらまし、誰も運営と連絡が取れなくなり
後に残るのは案件参加者への高額な商品代金の請求だけというのが今回の手口のようです。
先に支払いが発生するのではなく、後からチャージバックという思わぬ形で商品代金を各サイトから強制的に請求されてしまうんですね。
任天堂Switch、PS5、各Apple製品などの実際に参加者が購入させられたとされる商品を
Amazonやメルカリ、ヤフオク等で検索してみましたが
少なくとも各サイトでは特に個数的な購入制限が掛かっているような状態ではありませんでした。
実際に購入制限が掛かっていないなら、
「何故自分で購入しないんだろう?」
「他人にカードを使用させてまで自分で購入できない理由とは?」と
その時点で怪しいと感づいた方も居るかもしれませんね。
商品代金の請求が来たら払わなければいけないのか?
元のカードの持ち主が不正利用をカード会社に申告した結果
各サイトからの請求が自分に来ているという状況なので
一時的にでも代金は払わなければならないと思います。
・商品代金が支払わなければ、商品を販売した各サイト(もしくは加盟店)の損害に繋がる事
・この件について、商品を販売したサイト(加盟店)には責任がない事
・他人のカードで決済したという事実がある事
・購入したのは自分自身であるという事(アカウントの乗っ取りではない)
・(すぐに発送させられたとはいえ)一度は自分が商品を受け取っている事
・請求先住所(商品の受け取り人情報)として自分の個人情報を登録している事
以上の理由から、支払いは免れないです。
どのような理由があっても、自分名義ではないクレジットカードで決済してはいけません。
たとえ家族のカードであっても、他人のカードを使用する事は各クレジットカード会社が総じて禁止しています。
ましてや顔も知らない他人から提供されたカードの情報です。
「このカードは安全ですか?」という質問に対して「安全ですよ~^^」と言われたら信じるでしょうか?
今回の代理購入の件に限らず、他人から見ず知らずの人のカード情報を入力して商品を購入するように言われても
絶対にそのカードで決済してはいけません。
「もし盗まれたカードだったら?」「不適切な方法で入手された情報かもしれない」
→「そのカードで自分が決済したら犯罪になるのでは?」と
まずは一歩立ち止まって考える事が重要です。
代理購入案件に参加してしまった・・・!
既に代理購入に参加してしまった人はどうしたら良いですか?
現在参加者の方々に多大な金銭的被害や各ECサイトでの利用制限などの被害が出ているわけですが、
他人のカードで決済したという事実がある以上、「自分は100%被害者である」という認識にはならないほうが良いでしょう。
理由がどうであれ、カードの不正利用に加担してしまった事には変わりはありません。
また、商品代金を請求されて払える方は一時的にその場を収めている状態と考えますが
不正利用の履歴の件があるので「払ったのでこの件は終わり!」という問題でもないです。
「請求が高額すぎて払えない!」という方も出てくるのではないかと思うのです。
どちらにせよ、犯罪に加担してしまった可能性については考えなければいけません。
運営側が行方をくらましており、恐らくLINEのアカウントや各SNSのアカウントだけでなく
商品を発送させられた先の住所なども、実在するものではあっても本人たちのものではないでしょう。
当の本人たちは送られてきた商品を持って消えてしまっている状況です。
そうなると、行方を追えるのは
購入者の情報が各ECサイトやフリマアプリ等に残っている参加者のみ という事になります。
詐欺集団の受け子だったり運び屋だったりが捕まっている状況と似たものを感じますね…
ひとまず、最寄りの警察署に相談に行かれるのが良いと思います。
支払いの件やカード不正使用の件はすぐに解決される問題ではありませんが
「警察署に相談に行った」という履歴が残りますので
一連の行為が明るみになった時、「少なくとも自分は100%被害者ではないが、100%加害者でもない」
「自分は詐欺師にダマされて加担させられてしまった」という主張を
警察への相談という行為によって裏付ける事はできるのではないでしょうか?
私は色々な副業の情報収集のために、副業関係のLINEオープンチャットグループにいくつか参加しているのですが
今回の代理購入案件は、その中で見つけた案件です。
最初は条件が良く、面白そうな副業だなぁと思っていましたが
こちらのオープンチャットでは冒頭で紹介したような
「メールアドレスを貸す副業」のようなグレーな案件も紹介されている為
少し様子を見てみようと思い、私自身は参加には至りませんでした。
ですが、最終的にかなり多数の方が被害に遭われたようで
自分も参加しているオープンチャット界隈で起こった事として
現在、事のなりいきを見守っている状況です。
既に警察署や消費者センターへ相談に行かれた方も多数居るようです。
案件提供者である「運営」はこのオープンチャット以外にも各SNSなどを使って参加者を集めているようですので
今、こちらの記事を閲覧されている方は
この手の案件には絶対に関わらないで下さい。
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